2018-10-31

過去のFITについて

10月15日審議会の資料をみると、過去のFIT=40円、36円認定の発電が開始されていないものについて、買取価格が下げられる施策が検討されている。今の所、「着工申込」を電力会社が受領した地点を基準として、2年前の買取価格を適用とする案が出ているようだ。

 

FIT制度開始以降、当初の高い買取価格を一定年数経過後に安くなった設備価格で実施することが問題視されてきた。それは、この制度が再エネ賦課金という国民負担から成り立っていることを考えれば当然といえる。これまで新FIT法や、昨年の過積載規制等で新しいルールが追加され規制されてきたが、解決には至らなかった。10月1日の調達価格算定委員会の資料によると、40円の認定は22%程度が未稼働、36円は48%程度が未稼働、32円にいたっては58%が未稼働である。これらは未だに有効な権利のままで取消には至っていない。新FIT法施行の際、みなし認定の以降手続きなどで、実効性のない認定の抹消を狙ったようだが、あまり効果がなかったのではないか。

 

FITの趣旨からすると、制度開始時点で、発電の期限を設けなかったのは大きな欠陥である。もともと、高いIRRを見込める買取価格を設定し競争を促し、価格を下げるのが趣旨であるのだから、期限を設けなければ認定取得後、寝かせてから実施するのは経済合理性から当然の行動である。この制度の歪を正すために、新FIT法で「3年ルール」が設けられた。しかしこの制度は40円や36円等、新FIT法施行時点ですでに何年もたっているものに、さらに3年の猶予を与えるものだった。3年ルールや過積載制限の省令が出された際、その趣旨が再エネ賦課金増大の抑制であるのはわかるが、問題の根源である当初の認定(40円、36円、32円)に特定しないことが不思議で仕方なかった。何らかの政治的な圧力か何かがあったのではないかと勘繰ってしまう。結果的に今回の審議会案のように、追加的な施策が必要になってしまうことを考えると、当初の高額FIT認定に直接関係のない事業者が制度の煽りを受ける結果になってしまう。

 

考:

http://www.meti.go.jp/shingikai/santeii/pdf/038_01_00.pdf

10月1日調達価格算定委員会資料

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